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ATP, WTAツアー、デビスカップを裏方としてストリンガーを務める

ここに、アジア人として本場TENNIS業界で丁稚奉公、第一線現場修行をし、今も本場米国小売業界に籍を置く生き証人として、一つの事実を明確に記す。
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表題: ATP, WTAツアー、デビスカップを、裏方としてストリンガーを務めた経験と、その意味を記す
 by USRSAテスター 坂 浩卿

ATP, WTAツアーのストリンギングを裏方として務める修行の一つは、私が23歳で北米大陸で終えたことだ。

"大会で選手のストリンギングを担当した云々" については、広告でも、宣伝でも、紹介ですらも、己の顧客に自慢をしたことは無い。他人にも、「ツアーで張ったことを、私の肩書きにして紹介しないで下さい」とお願いしている。なぜなら、一流のエキスパートは、その修行過程の事実を言うことはあっても、大会サポートの経歴が自慢することではありえない。修行時代に終えるべき基本の一つの経験ではあっても、実績にならないのだ。修行の為の実践過程。強いて言えば、最低ラインを超えているか否か、一人前の評価を受けるための複数の通過点の一つだ。

他人のラケットを触って商売をする免許としてのストリンガー資格があり、実際の技術も合格ラインならば、大会で張ってみなさい。そして、職業認定資格者なら、決められた最低のスキルを見せなさい。シンプルに示す。作業場がチームになってやる。誰も突出しない。同じことをやる。それ以上のものは無い。特別なことは要求し無い、されない。大会会場のストリンギング作業場は、これをやる所だ。マネージャーのやり方、言語のニュアンス、指図に、多少の違いがある場合はあることを指摘して置く。

考えてみよ。優秀な人間とは市場から引っ張りだこである。本場TENNIS市場は厳しい。偽物は直に排除される。本物は認められる。客への嘘、資格の嘘は弾劾される。自分の人気のあるビジネスがあるのに、USオープンと言う一年でピークの2週間に、店で一番のエキスパートが空けたら、そのクオリティーの高い店は評判ががた落ちして潰れる。一度や二度ならいいだろう。毎年、無報酬で、飛びぬけた技術者なら何をやるか、なにを目的に我々が修行の一手段でやる大会作業場に行くか?その優秀なストリンガーは、潰れるリスクを冒さないだろう。当然だ。言わなくても、ここまで言えば、日本人は本当のことが分かる。本場とは、極めて厳しい市場だ。当たり前だ。

少なくとも私の流派では、手渡すラケットサービスのクオリティーに関して正統を通す。だから、私達の流派は、全米業界で著名な師の教えを貫いている。仕事に真剣な方ならどの分野でもご存知の通り、堅気でその名を業界に通すエキスパートは、いつも、手渡すものに完璧を求める。だから、おのずと正統かつ硬派のオーラが出る。

ツアーでのストリンギング作業とは、米国人師匠、デイブ・プラッケンの指示の下、同僚のダレン・サックマンと共にした修行の一部である。大会でストリングを施工することは、"GET THE JOB DONE" 単にその作業をやるの意味である。大会で張ることが肩書きでもあったことは、私達には一切ない。私達の流派はそうだ。それは、階段を上ること、山を越えるこであり、ひとつの通過点である。報酬は現地交通費のみか、地元カリフォルニア州開催では、業界あげての応援であるから無報酬だ。大会作業場でストリングを張ることで生計を立てる人間を、本場市場では知らん。無報酬か大会周辺現地交通費の支給が本場メッカである。誰かが、万が一本場を脚色するなら、何らかの意図だ。ここに、アジア人として本場業界で修行をし、今も本場小売業界に籍を置く生き証人として、事実を明確に記して置く。

アーサー・アッシュ監督、トム・ゴーマン監督の下での米国デビスカップチーム専属ストリンガーの依頼だけは、特別な報酬と名誉があった。私の師匠が直々に昼夜を尽くした。この頃が、私達弟子が、カリフォルニアで最も精力的に活動した時期だ。

世界TENNIS業界の第一線の常識では、ラケットテクニシャンとは、本場で18、19、20、21、22歳そこそこまでに大会現場修業を終えることに唯一の意味がある。1990年から、TENNIS PRO(ATP,WTAツアーで生計を立てる職業人を指す)は、個人契約ストリンガーが常識である。私が知っているうちで、過渡期に居たのはマイケル・チャン氏であった。彼の特徴は、ストリングは仕方なく大会のブースで張らせても、グリップは絶対に触れもするなと、強い注文を出していたのを思い出す。本物の騎士、武士とは、己の刀に、流れ作業の人間が触れるのを嫌がって当然だ。大会の作業場とはその意味だ。

※ツアーとは興行である。大会ブースで働く人間は、週雇いか日雇いの助っ人である。それは、ストリンギングブースを担当する、その大会のストリングメーカーの、大抵はエリアマネージャーが人集めをしている。大きければ大きい大会である程、予選、一回戦では需要がある。だから、なるべく地元から、ボランティア(無報酬が好ましい)でやるショップの従業員を呼び寄せる。ラケットにストリングを張る。ただただ、その作業である。それでは精度に満足できない、命を賭して削って戦うプレーヤーは、当然ながら、共に命を賭する一人を雇って、欧米大陸を転戦する。プレーヤーにとっては、戦績を上げるためには、おのずといつも同一人物、つまり全ての責任を取る自前の専属ストリンガーが必須なのだ。それを、忠実に頑なに実践していたのが、偉大なアンドレ・アガシ氏です。東欧出身のストリンガーを連れておりました。彼がなぜ、大会ブースの人間ではなく、専属ストリンガーだけに扱わせるのか、彼の自叙伝「OPEN」に書いてあります。

職業人として見た時、東アジア人には、TENNISが縁遠い外来文化である以上、その文化を20歳までに血と肉にする必要がある。その為には、肉体と精神が極限まで若いティーンエイジャーしか無い。私が引き継ぐTENNIS直下のラケットサービスでは、全ての弟子が遅くとも20歳前半までに弟子入りした。一切の遠回りは許されない。本場で無ければ、TENNIS直下のラケットサービスは極まらない。私はそれが今でも正しいと確信する。1年でも遅いなら、もう全てが遅い。テニスツアーとは国際興行であり、ツアースポーツ界で最も発展し確立した競技の一つである。TENNIS競技にとって、最も重要な道具は、手に握るハードとソフトの合体。それまさしく、ラケットテクニシャンが命を賭して手渡す"仕上がり"と言う名の"真実"である。

手渡す対象に、プロもアマも差別が無い。むしろ、TENNIS文化から遠く離れた東アジア人がクライアントならば、曖昧な誤認識と、ありもしない仰天知識で汚染されていることがしばしばある。知識が誘導によって曲げられ、感性が汚染されるから、三流の仕上がりを一流と思い込んでしまっている消費者に相対するのは極めて困難。

恐ろしい、実に恐ろしい。理想のTENNIS、TENNIS文化、いいや、本場TENNISの恵みとはかけ離れた、庭球と言うTENNIS亜種の闇社会。この地のテニス市場で、どれ程の誠意と才能が潰され、本物が痛めつけられ、辛酸を舐めたことか。この市場では、「出る杭は打たれる」、どころの表現では小さい。そんな生易しい虐め、妨害では済まされていない。数限りない執拗と、狡猾と陰湿さだ。意に沿わぬ者を徹底して苦しめ、あらゆる手段を使い、奪うことに専念するのは、個々の努力なく徒党を成す衆。その動機には、TENNIS文化への理解と感謝が塵一つない。TENNISへの侮辱と憎しみを金漁りへの原動力にし、才能と努力への嫉妬を剥き出しにする様は、虚構の所業。地位と利権への固執が、TENNIS文化を久しく遠ざけたことに疑いの余地なし。TENNIS本場の精神とは、似ても類しない、生き地獄である。私は、日本店を開業して21年見続けたこの光景を、極限のおぞましさと表現する。虚構の円心から出づるのは、野放しで凶暴に繁殖した、今まさに行き場を失って暴れまくる剥き出しの真実だ。


USRSAアメリカ合衆国ラケットストリンガー協会 
 USRSAアジアテスター(アジア初、唯一
 USRSA認定マスターラケットテクニシャン
 プロストリンガー店主 坂 浩卿


TENNIS本場修行と実績の重さ
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Commented by オアシス at 2011-08-21 20:45 x
クールな経歴

毎日、楽しみにブロブ拝見しております。今回初めて坂様の経歴を垣間見る事が出来感激しております。何故ならこんな素晴らしい方が日本におられる、本物です一流です、そして私のラケットもこんな素敵な方に張って頂いている事実凄く感動しました。日本人は肩書大好きですから、今まで伏せておられた経歴知ることが出来、改めてプロストリンガーファンが増えてしまう事が、嬉しいやら憂いやらでとても複雑ですが、隠れプロストリンガーファンの私は涙をのんで、応援し一顧客としてこれからもファンであり続けたいと思います。今回、記した経歴は本人はかっこ悪いと思ったかも、知れませんが良いと思いますしクールだと思いました。
マンティスラケットも業界の目利きテニックさんと、プロストリンガーのお墨付きですから、良いんでしょうね機会があれば試してみたいと思います。これからも応援しています。
Commented by 純な水でありたい at 2011-08-22 00:09 x
闇がテニスに及んでいたのは分かっていました。理不尽なことが多いです。子どもたちの為に清らかな水でありたいと思います。
Commented by ドリームウォッチャー at 2011-08-22 22:24 x
プロストリンガーの存在意義の重さを改めて認識しました。よくぞ潰され叩かれずに生きていて頂いたかと思います。並大抵の人間なら抹殺されていたでしょう。
私のTennis暦はプロストリンガーで始まりました。だから、Tennisはプロストリンガーで終えます。
Commented by スクール生卒業 at 2011-08-23 07:13 x
ショップのレベルが低いからコーチが店を沢山出している。今やコーチがガット張りをするのがメインだと言います。
部活やスクールの受講生のガット張りはコーチの僕がやりますっておっしゃられております。
量販店でガット張りをするのは、何かしらメリットがある人達。そんな状態ですから、大会でガット張りをしてますと客に言いたいのでしょうね。実態を知らずに鵜呑みにする方々がコロっと信じるのですね。この傾向が続く限りテニスが上手になりにくいですから、日本のテニスが強くはならないでしょう。愛好者人口が益々高齢化して減少すると思います。コーチやガット張り屋は、自分たちの収入しか頭にないのだろう。近頃の事件があり、既得権益が地位にしがみつく断末魔に等しく、業界が内部から滅びる末期症状に見えます。
Commented by テニスに感謝するひと at 2011-08-23 14:02 x
トーナメントで
ツアーで
大会で
ガットを張る
ストリンギングをする。
テニスを愛する私たち多くの日本人が、事実を知ることが一番大切です。
間違った知識や、意図的に撒かれる情報は、私達と子供達のテニス環境を停滞させます。
大会ガット張りについての正確な知識をもって、宣伝に過剰に反応せずに、自分の目で作業を観察して厳しく評価したいものです。
Commented by テニスに感謝するひと at 2011-08-23 14:23 x
つづき
決して、「大会でガット張りをしてます。」だから、「凄いストリンガーです。」と言われても、呑みにしないことです。大会名がガットを張る人と必ずしも整合し
ません。消費者にも知識防御が必要です。
Commented by kaminariojisan at 2011-08-25 05:00 x
これは、日本の常識。世界の非常識の一例といったところでしょうね。我々が無知なのも問題ですね。猛省したいと思います。
Commented by ムアンマル at 2011-08-25 07:19 x
大会でガット張りをしていることを店の自慢にしている方がいます。スポーツ用品店でバイトで覚えたそうです。もう一人はウエアを扱う会社出身でガット張り限定の作業場をやっています。
ラケットは販売していません。
私が理解出来ないのは、あれほどガット張りの腕自慢をするのに、用品を売ら無いのかです。
国内選手のガットを張っていることも宣伝していますが、大会に行くのはなぜでしょう?
体育会テニス部でもほぼ数日置きに切れます。大会で居なくなるガット張り限定屋さん??
大会ガット張りが凄いと自画自賛するのは無理が過ぎます。騙されるお客も眼を覚まさないと。
Commented by DW at 2011-08-25 12:23 x
ガット張りをする人たちの内情を知ったら、人選びに気を付けるようになります。自分で正しく評価する目を持つことです。素人ガット張りで損をしている人は多いと思いますよ。お金より時間が無駄だと思います。
Commented by tsubaki at 2011-08-25 12:27 x
シャラポワのガット張りをしたとおっしゃるかたのブログの実話です。シャラポワのラケットから振動吸収とガットを貰ったと言っておられます。それは、罪なことではありませんか?勝手に選手の所有物を盗むなんて。。。
Commented by プロストリンガー店主 at 2011-08-28 17:06 x
皆さん、書き込みありがとうございます。

日本には偽物が徒党を組んでテニスを汚しています。これ以上、知識汚染と泥棒行為を許さないで下さい。USオープンを利用して、嘘で塗り固めたガット張り商売は、卑しく狡猾で、日本人の恥です。ああいう、ガット張りバイト人の化けの皮を剥す。その役割は消費者の責務です。
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