テニスで使われる『呪いの言葉』によると、「ガットは銘柄で買え」とあります。そして、「銘柄さえ抑えておけばどこで誰が張っても同じ」と断言しています。日本語で拡散したテニス常識です。が、日本を出た先進世界では合理性がない神秘主義です。すなわち、オカルト知識です。

　『呪いの言葉』に従ってテニスを消費すると、ストリング面が文字通り息切れを起こします。「合理性のないガット張り」が、人間の体に及ぼす影響は、二酸化炭素の排出不足です。これは、実験で明らかにされており、裏付けとなる科学的データがあります。

　「合理性のないガット張り」に起因して、（１）筋肉の不要な緊張が関節の可動域にブレを生じさせる。（２）二酸化炭素の血中濃度が増加。（３）集中力が低下する（＝早く疲れる＝上達しない＝試合に負ける）。マイナスの要因を引き出したのは、「性能を発揮しないストリング面」＝「合理性のないガットとガット張り」です。

　以上のように、ストリング面を最悪でも意図された性能値枠の下限まで引き上げないことで、個々のプレーは劣化します。「ガットは銘柄さえ抑えておけばどこで誰が張っても同じ」という日本の常識は、残りの世界から見ると合理性がありません。

　ただし、ガットにまつわる常識は、もはや伝統です。一旦伝統になったからには、永久に変わりません。人と違う意見を口にするのがタブーの社会です。どの意見が攻撃されないかを、探りながらビクビク暮らす毎日です。皆と違う意見を持つと、少数派＝弱者と判定され、攻撃の対象になる社会です。この土壌があるからこそ、『呪いの言葉』が伝統になりました。

USRSAオフィシャルテスター

マスターラケットテクニシャン

F-SpinFlow技術提供者

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