親は損得勘定が身についた資本家ですから、資本家なりに日本社会の厳しい現実を生きて来ました。子供がタダでテニスをして、タダで楽な人生を歩めるなら一家のプラスだと判断するのです。自分の子供が、真に優れたもの、良い状態、良い結果を知り、自分を高める努力をして成長するよりも、社会の厳しい現実を鑑みると、「すり抜けて処世術で生きる方がずっと得だよ」と教育する。

資本家の親としても、その方が楽ですし、自慢もできます。子供をブランドにできますからね。損得勘定の物差しは、親が自らの人生で見つけた処世術なのです。そういうテクニックで資本家として成功しましたから、当然子供のテニスでも同じやり方を踏襲します。損得で考えると、みんなと同じ価値観を共有しつつ、こっそりと抜け駆けして、みんなの画一性を利用しながら自分だけが得をするのが、狡賢いお金儲けの方法です。

楽をして、狡賢く、苦労と努力を少なくして、お金をゲットする。イージーマネーとは、他人から奪って得るもの。自分に与える。他者には与えない。資本をそうやって積み重ねた。それを叶えた方法が損得勘定の物差しだ。資本家の親を見て育った子供が、テニスで真似しないはずがありません。それを良しとするのが庭球土壌です。それは、市中で標準の「ガットはり」と称する買い物に表れます。

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テニスは未だ外来の異文化で、そのことに大衆の平均は無知ですから、その画一的な思考と消費行動を利用して「粗末なガットはり」を提供するのが誰でもできるお金儲けの方法です。中央値の人々は煽てられるのが好きですし、寸止めな内容が好みです。テニスは特に難しい部類の種目ですから、人々は単純に考えたいのです。市中で標準のガットはりには、要所に嘘が散りばめられていて、それが誰にでもできる商売には必須の型です。人々のニーズと簡単なお金儲けのベストマッチが、市中で標準のガットはりです。国内の原風景を作った土壌ですね。